Book

新しい見方と、新しい常識を生きてみたい ~『Holy Sign 神さまのアドバイスを受けとる方法』

2019/8/21より順次全国の書店にて販売

 

〝神の視点〟が物語でわかる

タイトルや帯を決めてくださったフォレスト出版さんからの二冊目の本は、後ろ側の帯にこんな説明があります。

「仕事、昇進、お金、売上、人間関係、恋愛、結婚、離婚、家族、両親、兄弟姉妹、病気、障害、死別……人生に降りかかる課題を、一瞬で鮮やかに反転させる〝神の視点〟が物語でわかる」

そうなのです。二冊目の本は、ショートスタイルのお話がテーマに沿って全部のストーリーと繋がっている、小説の構成で書かせていただきました。

 

現実の出来事は、すべてフィクション

わたしは今、たくさんのクラスや、動画・音声配信の教材を創らせていただいて、ひしひしと感じていたことがありました。

それは、スピリチュアリティを語るとき。

「わたし」という、佐川奈津子一個人だけの主語で文章表現をしてしまうと、ラストシーンの後、読後感に漂う読者の方を、実はスピリチュアリティの本質から遠のいてしまう場所に連れて行ってしまう……という感覚でした。

スピリチュアリティというのは、全体性です。

あなたもわたしも、隣の方の出来事も問題も、【ご自分という中心軸】から見たときに、蜘蛛の巣のレースのようにすべてがつながっているイメージです。

ですから、読んでくださる方が、いつだって【中心軸にいる主役】であり、それとは別の主役が、もう一人目の前の立ちはだかってしまうかのような印象の「佐川奈津子が語るスピリチュアル」という一方的な啓蒙は、とても危険な、法則に反するような不自然さを感じるようになりました。

 (本というのは長い時間、その方の中の思考を書き換えてしまうように浸透していく作用が強いので、尚更、法則にあったものでないと安全ではありません)

【ご自分という、主役の中心軸】の読者の方の目の前には、常に、主役が見ている〝フィクション〟が目の前にあったほうが、とても宇宙法則に沿っていて、自然な気がしてきたのです。

そう。

わたしたちが見ている現実の出来事は、すべてフィクション。

心の中が鏡に映された、ドラマです。

その第一法則に沿った形式でお伝えしていくことが、とても安全な気持ちがしていました。

ですから、わたし自身やたくさんのクラスでの生徒さん達が体験されてきた〝人生に降りかかる課題〟と感じられるような出来事は、すべてひとつにつながっているフィクションとして、みなさまの前にそっと置いておくものではないかしら……と、感じるようになりました。

その結果が、わたしが近頃、本という長編の文章に関しましては、小説のスタイルに決めている理由です。

 

テーマは「離婚」と「自死」

このお話で、わたしが「新しい見方と、新しい常識を生きてみたい」と、特に想いをかけたテーマは、離婚と自死についてです。

わたし自身に離婚経験があり、その体験と、離婚後に元夫が幸せな再婚をされたこと、葛藤も与えたであろう一人娘の菜花さんも伸び伸びと結婚生活をしていること。

そして、統合失調症という病を抱えながら、自死という生き方でもあり亡くなり方をした妹を持つ家族として……。

一般的な離婚や自死という、大きな問題や悲しみ、ネガティブな体験として残りがちな出来事についての、本人と家族や友人、周りの人たちの新しい見方。

新しい事実というものを、書いてみたい、という想いがありました。

わたしにとって一番潜ってみたかった、同時に、まだ触れきれていないものがあるように感じていた世界でしたので……再び感情が揺れるような重たいテーマで、驚くほどの遅筆になってしまいました。編集部のみなさまにたくさんのご迷惑をおかけしてしまったことを、この場をお借りして心よりお詫びと感謝を申し上げたいです。

 

自分では思ってもみなかったような展開

書いているあいだは、とにかく何度も手が止まり、でも、そこから動いてまた別のことをする訳でもなく、過去の出来事を思い出しては、その奥に感じていた真実や新しい見方に、もっとうんと心の手を伸ばしていくような……

もちろんわたしは祈りながら書いているのですが、それでも途中、「今回はもう最後まで書けないかもしれない……」と思ったとき。

自分では思ってもみなかったような展開に、小説の主人公たちが自ら語り出し、動き出した瞬間が訪れて、一気に最後までの灯りが見えました。

わたしの思い込みと、限界の多い視点では見ることができなかった世界へ。

祈りの中で、アセンデッドマスターたちが、ドラマの主人公たちを愛の道具に使ってくださり、導いてくださいました。

そのことに、何よりも心からの感謝をいたします。

そんな、まさに「心の中の手探り」のような日々を何ヶ月も過ごしながら生まれた、小さな物語です。

 

勝ち負けの世界から出ていける扉

物語は、チェスをしている男女が「勝つことと、負けること」という話をしているシーンから、はじまります。

それは、人生はどこか、あらゆる出来事に、勝ち負けや比較分析や、優劣(言葉を変えれば、上下関係のマウンティングや被害者加害者、満足不満足の概念もこの延長です)に満ちています。

そのような概念を、仕事、昇進、お金、売上、人間関係、恋愛、結婚、離婚、家族、両親、兄弟姉妹、病気、障害、死別……人生に降りかかる課題のすべてに貼りつけて、身動きが取れなくなってしまっている方たちへ。

その世界から出ていける扉は、一体どこに在るの?

その見方、その場所を指し示してみたいと、祈りながら書かせていただきました。

そして、これらの常識とは違う新しい見方についてを、わたしはフォレスト出版さんとの動画配信の2つの教材『The Gift』と『Glory』でお伝えさせていただいていますので、そこでのエッセンスも盛り込んで書かれています。

 

新しい見方と、新しい常識を生きてみたい

重たいがゆえの遅筆で、ご迷惑もたくさんおかけしてしまったのですが、幸せなギフトの奇跡体験もたくさんいただきました作品で、イラストは娘の菜花さんとわたしの初の共作で描かせていただきました。

重たい内容に、少しでもユーモラスでホッとできるあたたかな挿絵を描こうと、二人で真夜中に何日も徹夜をして描かせていただきました。

おかしなおかしな夜を過ごしました。

菜花さんにも、心からの感謝をしたいです。

 

長くなってしまいましたが、書き終わった今、このような作品を書かせていただけました機会に、ただただありがたい気持ちでいっぱいです。

素敵な装丁は、わたしが心の中で「いつか、黒い本を出して見たいな……」と思っていました密かな願いを、担当編集者の方が直観でキャッチしてくださり、何度も創り直してくださいました。

よろしかったら、ページをめくってのぞいてみてください。

そこには、

「新しい見方と、新しい常識を生きてみたい……!」

そう、叫ぶような気持ちを求めてきたわたしが、僕という主人公の中で、愛あるフィクションを真っすぐに生きています。

 

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